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これまでの10年のこと、それぞれのこれからのことをききました。
夜長堂 井上タツ子さんにきく紙雑貨のこと
レトロ印刷で初めての 「紙もの雑貨」を作ったのは夜長堂さん

JAMを知ったきっかけを教えてください。

最初は、知人から午前中に入稿したら午後には配達をしてくれるすごい印刷屋さんがある

という話を聞いたんです。

その時は、あんまりピンときてなかったんですけど、驚異的やなっていう印象は持ちました。

その後、偶然友人がJAMさんで印刷した紙で折り鶴を作って飾っているのを目にしました。

衝撃的にかわいいな!!と思って、自分が作りたいものに見つけたような気がして早速注文し始めました。

それが、2006年くらいですね。

夜長堂さんがJAMではじめて印刷物を「紙モノ雑貨」として

商品をつくってくれた人なんです。

JAM利用する前から紙もの雑貨は作られていたんでしょうか?

それまでは古道具の卸をメインに仕事をしていたんです。

 

その頃は骨董屋さんとショップをつなぐバイヤー的な役割を露店の骨董市で働きながら

している人はわたしのまわりにはまだいなかったので、誰かに教わった訳ではありませんが

様々なタイプのお店それぞれに似合う商品を骨董市で見つけてきて卸を行いながら、

今何が一番売れるのか勉強していた時期です。

 

その仕事でつながっていた恵文社さんに

JAMさんで印刷してみて、ペーパーを卸したのが初めてですね。

 

JAMさんで印刷する前はコンビニのカラーコピーを駆使していました。

 

JAMさんではじめて商品にしたのは、

自分の持っていた古い柄の復刻で、「people」いう柄で2色刷りのものです。

 

大きいメーカーしか、ステーショナリーなどの紙雑貨を販売していなかった頃なので、

企業ではない一個人が自分で印刷したペーパーを単体で雑貨店で取り扱ってもらうことが

とてもめずらしい時代でした。

 

恵文社ではじめて取り扱ってもらった「people」の反応がとても良かったので

すぐお店の方からも連絡をもらって、同シリーズで柄違いの紙もの雑貨を増やしていきました。

商品にはじめて注意書きをいれて販売してくれたのがタツ子さんなんです。

それまでも古いものとか扱っていたので、最初にきちんと商品のデメリットになる部分を

説明をしておかないと必ずクレームが入るだろうなあと思いました。(笑)

古いモノを好きな方にとって、多少の汚れやキズは味や景色と思っていただけますが、

古いモノにあまり触れたことがないお客さまによっては、クレームの対象になってしまうことがあるんです。

 

商品を取り扱ってくれているお店側がいくら認めてくれていても、

お客さんが不快に思うことがあるとマイナスのイメージになってしまうので

先にこちらの言葉で丁寧に時代の説明や特質や商品のコンセプトを伝える

一文いれるだけで気持ちが伝わって理解を得やすくなります。

 

印刷のことでいうと、版のズレはマイナスポイントではなく、

私の作りたい昔の素朴な千代紙のイメージやその味わいを引き出せる印刷屋さんを

あえて選んでるんですよっていう風にポジティブなこととしてお客さまには伝えするようにしています。

 

そのほか通常の販売の時は、店頭のスタッフさんに商品を預けますが、

たくさんのアイテムを扱うお店だと、それぞれの商品に込めたメッセージを

お客さまにすべて伝えることはとてもむずかしいことなので、

だからこそ、自分の言葉で説明をして、丁寧に商品の魅力を伝えたいなあと思いました。

 

説明書を入れたのはわたしがはじめてだったんですね、(笑)光栄です。

紙もの雑貨をつくるときのことを教えてください。

やっぱり復刻をしたいので、オリジナルの色を基準にしてる時も多いですけど

古い柄を復刻する時にはあえて蛍光色を使ってみたり、

デザインが新鮮に見えるように意識して作ったりしてますね。

 

あとはミスプリ。

以前にJAMさんで注文した時に、数千枚に1枚だけとかなんですけど

本当にごくたまに版の色が抜けているミスプリントがあって

それが逆にすごくかわいい!と新鮮に思えたり、その時はあえてその色合いを採用する時もあります。

ズレもミスプリントも、大丈夫なんでしょうか、、、

ちゃんとした友禅などは別として昔の着物の柄ってよく色がずれてたりするんですよ。

それが本当にゆるくてかわいい。

 

夜長堂のことを好きでいてくれるお客さんは、

あんまりそこの完璧さは求めていなくって、

ゆるくて完璧じゃないからこそ、計算していない魅力やユーモアが感じられて好きだという方が

多いと思います。

自分もスタイリッシュさは売りにしてないので、おおらかさとか、

人をほっこりさせる愛嬌を大事にしながら商品を作ってます。

お店はずっとされてるんですか?

最初は「夜長堂」っていう屋号だけで、お店ではなく卸をしてたんです。

わたしが最初この仕事を始めた頃は、みんな店舗を持ちたがる時期でしたが

逆にその時に人からアドバイスされて、

お店を早くに持つと、そのハコのイメージに合わせて動かないといけなくなるよ、

君の場合はもっと自由にやっていった方がいいんじゃないかなと言われたんです。

 

店をすぐ持つより、いろいろなタイプのお店の卸を通じて

様々なジャンルの人の欲しがるモノを

勉強する時期として取引先を幅広く増やしていきました。

 

卸からスタートしたことがそれぞれのお店とライバルではなく、一緒に自分のお店を儲けさせる仲間として

お付き合いできたのも長くお付き合いが続いた理由だと思います。

 

天満橋で夜長堂をオープンすることになったのは、

それまでずっと八尾の自宅兼仕事場で作業を1人で行っていましたが

丁度建物の解体が決まり、引っ越さなくてはいけなくなりました。

市内に出て、事務所兼お店のスタイルで最初ははじめました。

結局八尾だと取引先にも足を運んでもらうには不便だったので、市内なら

打ち合わせのついでに新商品を見てもらいやすくなるだろうと思い、事務所の一角をお店にしてたんです。

 

だけどオープン当初はお店って言っても、

土曜日だけ13時から17時までしかオープンしてなかったんです。

 

2016年の5月にリニューアルして、事務所をビルの違うフロア独立させ、

店舗では好きな作家の企画展を開催したりするようにもなり、

たくさんのお客さまが来店して下さるようになりました。

商売の大きな意味

10年どうでしたか??

3年ごとに変化がきますね。

それくらいの周期的に次のテーマが与えられているような気がします。

場所・仲間・経営の方法であったり、定期的に自分への課題がくるから

必死にやりこなしながら、いつまでできるかな、

なんて思いながらとにかく一生懸命課題を乗り越えれるように頑張っています。

次は?

大きいことは考えてませんが、作り手側も大事ですが、売り手側も大事だなと最近強く思います。

 

今地震などの災害が多いから、とくに考えることが増えました。

もし大阪に大きな災害が起こった時はどうしようかと。

 

そんな時もまた夜長堂の紙を買ってくれる人がいたらきっとまた立ち直って

何が何でも商品を作ろうという意欲が湧いてきますよね。

そういうことで私も含めてJAMさんたちのような製造業の方も元気になれるかもしれないなあとか考えます。

 

だからこそ商売はすごく大事だなと。

商売は、自分も助けれるし、人を助けれることに繋がってると思います。

最初は儲けるとか、生活が成り立たないとダメだとか確かに現実的に大変なのですが、

長く商売と向き合っているとその中の大きな意味にある日気がついたりすることがあります。

だからこそゆっくり長く続けながら、もっともっとたくさんのことを学び発見していきたいです。

どこで印刷しているのか、 聞かれるのが嫌だった。

モザイクマルチの柄について

この柄はJAMさんのレトロ印刷の本の出版記念のために作った柄なんです。

JAMさんで印刷したペーパーの人気柄を大集合させました。

 

これ一枚を見たらジャムさんの思い出が蘇るんです。

今もこの柄のことを接客する時はJAMさんの話するんですよ。

 

最初の頃は、展示の時に必ずと言っていい程「どこで印刷をしているのですか?」って聞かれるの、

とても嫌だったんです。

 

その頃はまだJAMさんが今程メジャーじゃなくって

正直安い印刷屋さんをあまり知られたくなかったんです。

みんなが自分だけのモノをつくるのに必死だったので、自分も何となく内緒にしたかったんです。

 

ある日、知り合いの絵描きの友人にその話をしたら

「そこの印刷屋さんが潤って大きくなったら、新しいインクも紙も増やしてくれて

結果、タツ子ちゃんが作りたいものを今よりもっと作れるようになるから

どんどん教えてあげた方がいいよ。」って笑いながら言ってくれて

自分もギスギスしなくなり、その一言にすごく救われました。

それからは積極的に教えれるようになりましたね。

 

今現在JAMさんはおおきく成功されて、どんどんパワーアップされているので、

むかしに比べ印刷の幅も紙の種類も増え、絵描きの友人が言ってくれたようにその通りになって

わたしもとても嬉しく思います。

井上タツ子さん

お仕事:夜長堂代表

JAM歴:JAMと知り合って11年

レトロ印刷で紙雑貨といえば夜長堂さん。

はじめて印刷物を商品として販売、

そしてインクが落ちる注意書きをいれてくださった人です。

▶夜長堂

JAMではじめての製本注文をしてくれました。

MONさんにきくZINEのこと

インタビューをすすめる前に

まずは、創設者2人にききました。

はじめに

なんでインタビューするのかというと、

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