4月4日(木)からギャラリーにて冨田雅臣展「いろいろ とりどり」がはじまりました。星や四角、三角などの図案がポップに散らばった素敵な絵が並びます。冨田雅臣さん、じつはもうひとつの顔も…?
作家になったきっかけや今回の展示についてのお話をお伺いしました!

-まずは自己紹介をお願いします。

はい、富田雅臣といいます。今は働きながら絵を描いています。実は二つの名義で活動をしていて、今回のように絵を描いているときは、本名の富田雅臣として活動をしています。
もうひとつ、森永千代子という名前で写真作品も発表しています。段ボールで架空の街のセットを作っていて、その街に住む森永千代子が自分のポートレート写真を撮っているという設定です。

-活動のきっかけは?

絵は小学校のころから半ば無理やり習わされていて、好きでもなかったですが、中学を卒業するころに急に「絵描きになりたい!」と思うようになりました。親に美術館によく連れていかれていたので、興味ないとは思っていましたけど、なんだかんだ蓄積されたものがあったのか、頭の中にずっとあったんでしょうね。それで美術部が盛んな高校に入り、芸術系の大学に進みました。

作品を発表するようになったのは大学に入ってからです。はじめはまだ富田雅臣の名義しかありませんでした。写真作品をつくった時に、自分の作品なんだけど、自分の作品じゃないような気がして、森永千代子がうまれたんです。

-なぜ、今回の展示を行うことになったのですか?

前からレトロ印刷に来てみたかったんです。友達がいつも僕のDMを作ってくれているんですけど、前に一度、ここの印刷でハガキをつくってもらったんです。その時が一番自分の好きなものが出来上がってきたんです。それで、レトロ印刷に興味を持つようになりました。ちょうどグッズも作りたかったし、展示をすることで遊びに行けたらな、と思ったんです。

-今回の展示のテーマやコンセプトはありますか?

今回はステンシルなんですよ!ひとつひとつ描いているわけではないんです。
シルクっぽいというか、近づけたような感じです。今までには描いたことのないような作風です。今回の展示の前に星のモチーフの絵を描いたんですけど、その単純な模様の繰り返しが結構新鮮に感じて、おもしろかったのでそこを引き継いでいます。

-色使いのこだわりは?

ないんです、あんまり考えていなんですよね(笑)ただ、好きな色をつかわないようになりましたね。パキッとしたピンクが好きで昔はピンクばっかりの絵を描いたりしていたんですけど、見せたい部分にアクセントとして少しだけ使うようになりましたね。

-三角や星の図形に意味はありますか?

生活をしていて結構よく見かける形じゃないですか。なので、見る人も親しみやすい気がします。みんな描けそうな簡単な図形なので、絵がそんなに興味がないような人でも見やすくて入りやすいようなモチーフかな、と思いますね。

-今回の展示作品の中でお気に入りはありますか?

今回のDMのモチーフになっている絵ですかね。DMとはまったく色味が違うんですけどね。色味とか、シンプルで好きです。

-では、最後にこれからの活動について教えてください?

僕の作品はそこまで難しいコンセプトがないので、見た人素直に喜んでもらえるような作品を作っていきたいですね。今回の展示は大阪なので、この展示作品を地元の人たちは見られないじゃないですか。なのでこれを持ってまた愛知でも展覧会ができたらなあ、とも思います。