11月2日(土)から開催中の朝野ペコさん「革命前夜2」。
ペコさんが愛する音楽をテーマにした展示です。イラストレーターとして活躍されているペコさんが、今に至るまでのお話やこれからのことなどお話をお伺いしました!

- 自己紹介と普段の活動を教えてください。

イラストレーターの朝野ペコです。大阪在住でイラストレーションのお仕事をしています。書籍や雑誌のカットとか広告のイラストを描いています。

-イラストレーターになったきっかけは?

昔から絵が好きで描いていたんですけど、イラストレーターという仕事は夢で終わっていて、一回会社勤めをしていたんです。そこではデザインやイラストはまったく関係ない仕事をしていました。会社勤めをしながらもやっぱり絵は描きたいなっていう思いがあって神戸のイラスト塾に通うようになりました。その時は絵を描いてる友達ができたらいいな、って思っていたんですけど、そこで実際にイラストが仕事になるんだって分かって、イラストレーターとして頑張ってみようと思って今に至ります。

-ペコさんのイラストは一目見るとペコさんが描いたとわかる個性がありますが、自分の作風が定まってきたのはいつごろですか?

自分の中で作風が定まったのは3年前くらいです。子どものころからペンで描くのは好きだったんです。ただ仕事で需要がないのかな、と思ってたんです。個展をやるときもやっぱり原画を見せないとってアクリル絵の具で描いていたときもありました。

でも色を塗るのはやっぱり向いてないなって気づいてから、ペンの線1本で描いて漫画家さんがつかうスクリーントーンを貼るようになりました。消去法です、向いてないことを無理してやるのはやめようと思って。そうしたら面白がってもらえてそこからイラストのお仕事も増えてきました。

-イラストはどのように描かれるのですか?

線はすべてアナログで描いています。最近やっと下書きをするようになりました(笑)前は一発で描いていたんですが、やっぱり失敗することもあるじゃないですか。お仕事だと納期があったりして自分が追い込まれてしまうんで、最近は下書きをしてから描きます。今回展示しているポスターのようなカラー作品はペンで描いたものを取り込んでデジタルで色付けをしています。

-レトロ印刷との出会いは?

前からここで印刷注文をお願いしてDMを作ったり、ワークスペースでシルクスクリーンを使ってグッズを作ったりしていました。ここのスタッフさんが名前をおぼえてくれたりして、来やすいなって思っていたんです。それでスタッフさんから声をかけていただいて展示をすることになりました。

-今回の展示のテーマはありますか?

今回の展示は「革命前夜2」というタイトルなんですけど、去年の末に別のカフェギャラリーで1がありました。

音楽をテーマに絵を描いたんです。自分が音楽が好きっていうのがあって、自分が描いていて楽しいものを描こうと思ったんです。今回は1のときに描ききれなかったものを描きたくて人物がメインの展示になりました。個展はもう「革命前夜」だけでいいかなって思っているくらいです。自分が飽きるまでやりたいですね。

あとは人物に個性がある人達をポスターとして大きく描きたいなっていうのもあったんです。ポスターは家に飾ってもらいたいのでて、遠目で見てもインパクトがある人物を選びました。原画は自分の線が出せる限界のサイズで描いて、それを引き伸ばしてポスターにしています。

-特に見てほしいポイントはありますか?

アーティストたちのロック魂ですね。私も「もっと自由に」っていうのをテーマにしていて、アーティストたちの自由さは見習いたいです。カチッとやりすぎず、自分の好きなことを熱入れてやっておけば多少はゆるい部分があっても許されるんじゃないかと思います。

-今後の目標や夢はありますか?

来年の目標はアニメーションをやってみたいです。自分のイラストを動かしてみたいんです。

夢は今まで結構叶ってきたんです。最近になってやっとお仕事をもらえるようになったり、自分が売り込みに行った憧れのデザイナーさんからお仕事をもらえたり、ひとつひとつ叶ってきました。

もちろんそれは嬉しいことなんですけどそこで喜んでいるだけじゃなくて、本の著者の方にとってもデザイナーさんにとっても出版社にとってもすごい大切な一冊になるのでその表紙を任せてもらっている責任の重さもすごい感じてきています。納期のない中、クオリティーを保っていかなければいけない。その時に気持ちの面で受け身になるだけではなく、提案をしていけるようなイラストレーターになりたいですね。この本がどうなればいいか、というところまで考えられるイラストレーターになりたいです。


朝野ペコ
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