ふかみともみさんによる押し花をつかったスカーフなどの作品とよさん佳子さんによる美味しそうなご飯のイラストの展示です。おふたりのそれぞれの個性が楽しめるこちらの展示、おふたりの出会いや作品への想いをお伺いしました。

- まずおふたりの自己紹介と簡単な今の活動とかお名前とかお願いします。

ふかみともみさん:ふかみともみです。押し花を使って制作をしたり、ビジュアルデザインの仕事をしています。あとは、オーガニックの綿づくりもしてます。

よさん佳子さん:よさん佳子といいます。漫画を描くのがもともと好きだったんですけど、今は好きな食べ物をイラストに起こして、フリーペーパーを発行して配布しています。フリーペーパーはまだ全然なんですけど、今通っている学校や、一部のお店とかに置いてもらっています。あともっと置いてもらえるところを増やそうと考えています。

-では、おふたりの出会いのきっかけを教えてください。

よさんさん:出会いのきっかけは・・・世界文庫アカデミーという京都にある学校にふたりとも通っているんですけど、そこで出会いました。 それで、ふかみさんはお花を使った制作をされているというのを知って、元々お花が好きな私からふかみさんに近づきました。

ふかみさん:やりたいことの次の一歩をどうしたらいいかな?っていう悩みがあって、いろんな職種の先生たちから考え方などを学んでいて…。自分で制作をしたものとか、宿題を持っていったりもしながら、自分のやりたいことの ヒントになればいいなと思って通っています。

-おふたりも何かやりたいことや目的があってその学校に通い始めたんですか?

よさんさん:私は特に具体的な夢がなくて、なんとなく絵は描き続けていきたいなと思っているんですけど、もっとはっきりとした目標を見つけたいなと思って通い始めました。

ふかみさん:今回展示させてもらっているテキスタイルや、お花を使った制作をもう少し仕事のような形にでき るといいなと思ったのが通い始めたきっかけです。

-では、おふたりが今の活動を始めたきっかけは?

ふかみさん:数年前に勤めてた仕事を辞めたので、それきっかけにもう少し制作に力をいれたいなと思ったのはきっかけとしては大きいかなと思います。押し花自体は母親が押し花教室みたいなことをやっていて小さい時から身近にあったので、馴染み深かったっていうのと、地元に帰ることになって、そういう環境があったので、自分が制作する近くにある押し花と今までやってきたビジュアルデザインとうまく組み合わせることができたら、オリジナルなものができるかなと思って今につながります。

よさんさん:私も3年くらい前に一度、友達や知ってる人に配るために自分の好きなお店の食べものを描いただけのペーパーを発行したことがあって、初めてそういう食べもののイラストを描いてフリーペーパーを作ったんですけど、それがすごく楽しかったことをずっと覚えていました。そしたら、最近フリーペーパーを作る課題があって、その3年くらい前に作ったペーパーが凄い楽しかったら、もう1回やろうと思って。
またはじめたら、まぁ面白くて。ナンバリングつけて定期的にやるようになりました。

ふかみさん:何日か前に展示に来てくれたよさんさんの友達が、「ごはん前からやってたもんね。」て言ってたね、やっぱりよさんさんにはご飯のイメージあるんだね。

よさんさん:そう、3年前にフリーペーパーを渡したのもあるし、いつも食べる話をしていたから。「お腹すいた」って口癖やしね。

-今回の展示をおふたりでやることになったのはどうしてですか?

ふかみさん:JAMさんで以前にもポストカードとか刷らせていただいたことがあったので、なんかここの場所の雰囲気が凄く良いなというのは前から思っていました。それで、次何か印刷したいなあと思って、ホームページをのぞいた時にちょうどギャラリー募集が区切りが良い時で、はっ!と思わず応募させてもらいました。

よさんさん:私は制作始めて形になってからちょうど1年くらいのタイミングで、とりあえず今の現状を展示して形に残して、また次に進めるきっかけになったらいいかな、という気持ちがありました。それに、学校に通っている間になんかしたいな、というのがあってもやもやしていた時にちょうどふかみさんに誘ってもらいました。

-今回の展示のテーマを教えてください。

よさんさん:もともとは最初一緒に統一感出してやりたいと話してたんですけど、うまくまとまらなくて、結局、別々にやっても問題ないんじゃないかという話になりました。私ご飯好きなのと、ふかみさんはお花の人なので、バラバラにやったほうがいいんじゃないかな、と。

ふかみさん:でもなんか良かったなって思うのは、私も食べるの好きだし、よさんさんもすごくお花好きだったりするので、全然私はご飯の作品は作ってないし、よさんさんはお花の作品は作ってないけど、なんとなくお互い共通するキーワードでだったりするから、そういうところで統一されているのかなと思います。展示しようってなってから、少し気づきだしましたね。
よさんさんもフリーペーパーをこれからもう少し広げていきたいなとか、私ももう少しデザイン作っていきたいし、この展示が次の一歩につなげるきっかけになったらうれしいな、と思っています。

-お互いの印象とそれぞれの作品の印象を教えてください。

よさんさん:私単純にお花が好きなので、好きなものをモチーフに使われている作品だから、見ていて単純にテンションが上がるのと、お花ってすごく華やかで、色も鮮やかだから、見ていて明るくなれて、心が癒されます。ふかみさんは結構作品と人物のギャップが激しいと思っていて、良い意味で変な人ですけど、でも作品は繊細で美しいです。いい意味で変な人というのは、思いもつかないことを色々やって、提案してくれるので面白いです。一緒にいて飽きないですね。

ふかみさん:よさんさんの今回展示しているようなイラストとか文章を雑誌の連載でもってほしいなとすごい思っていて、それはすぐにでも叶うのではないかと思っています。是非やってほしい。よさんさん自体はすごく控えめというか妙に「私なんか…」という考え方で…。できてくる作品とかはどんどん人に見てほしいなと思うんですけど、すごい人見知りアピールとネガティブオーラがすごいから、それをうまく生かしてピーアールしてほしい。

よさんさん:最初その人見知りの会話をしたときに、みんな人見知りアピール受けたら「そうなん」とか「みえへんな」とか「なるほどね」みたいな反応で終わるんですけど、ふかみさんは人見知りに深くつっこんできて、「人見知りの定義とは」みたいなことを言ってきて…、それでこの人めっちゃ面白い人やなって思いました。その印象がガーンと来たのに、作品を見たら繊細で美しかったから、それで余計ギャップをかんじましたね。

-最後に、今後の活動予定だったりとか目標があれば教えてください。

ふかみさん:押し花使ったデザインの活動を「風花実」という名前をつけてやっていて、今は自分でスカーフにしたり、ノートにしたりしてますが、これからは他の方の制作とコラボしてとか、テキスタイルにして頂いたりとか、洋服にしてもらったりとか、なんかそんな風に発展出来たら嬉しいな、と思ってます。あとは、別で綿づくりをしていて、それもその綿使って商品化できるようにと思ってやっています。春から種をまいたりとか、秋には綿摘んだりとか、畑で楽しい作業があるので、そこもたくさんの人に来て欲しいな、と思いながらやっているところですね。今はそのふたつをうまくつながることができてないんですけど、でも植物ってことだったり、綿は布になりますし、いつかどこかでふたつの活動がつながっていけたらいいなとは思っています。

よさんさん:制作する上での最終目標というか、夢が本を出すことです。でもまだ全然作品の数が少ないので、まずは地道に活動していきたいです。とりあえずまだこれといったZINEとかを発行してないんで、まず1冊ZINE発行したいな、と考えています。


ふかみともみ
兵庫県姫路市生まれ、京都嵯峨美術大学卒。お花とやなせたかし先生が好き。押し花やイラストを取り入れた風花実をはじめる。ビジュアルデザイナー。スカーフつくっています。夢はオーガニックコットンで訪れたくなる場所づくり。
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よさん佳子
滋賀県大津市生まれ、成安造形大学卒。食べることが大好き。おいしいと思ったものをイラストで表したフリーペーパーを製作している。他、エッセイ漫画などのZINEや同人誌も発行。
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