3月3日から15日(最終日は17:00まで)の期間、カンノミクニさんによる個展「のびのびいきたい」& studio KURIKINTON POP•UP SHOPが開催中です。
展示や作品についてお話をお伺いしました。


-自己紹介と普段の活動を教えてください。

カンノミクニ(菅野みくに)といいます。京都精華大学の版画専攻4回生です。大学ではシルクスクリーンで主に抽象表現の制作をしていました。また、2017年頃から「studio KURIKINTON(スタジオクリキントン)」としてグッズの制作・販売を行っています。



-今回の展示のタイトルの由来やコンセプトをお聞かせください。

タイトルの「のびのびいきたい」は、私が生きる上で大切にしているキーワードです。目の前が真っ暗になりそうな時でも、のびのびと楽しく生きることを思い出せば何とかやっていける気がしています。そこから発想を得て制作した作品を今回展示しました。

-同じ版を用いつつも異なる色で刷られている作品や、色鉛筆で何層にも塗り重ねられた作品など、実験的なプロセスやアクションが見受けられるものもありますが、作品のアイディアやインスピレーションはどこから着想されているのですか。

「この素材をこう使ったらどうなるだろう?」という疑問が湧いてくるときに、すぐ書き留めておいて、制作時に参考にすることが多いです。実験的に制作するのが楽しいので、それを繰り返すうちにまた新たな発見があったりします。予想外の結果が現れても、なるべく失敗とは決めつけずに、そこから得られるものを探すようにしています。

-大学でシルクスクリーンを専攻されたのはなぜですか。菅野さんにとってシルクスクリーンの魅力は何ですか。

シルクスクリーンのパキッとした色合いや版の重なりに魅力を感じました。他の技法と比べて様々な支持体に刷れる、というのも決め手だったように思います。実は木版画も同時にやってみたかったのですが、シルクスクリーンで手一杯でできなかったので、卒業後にまた始めたいと思っています!

-版画に限らず、ドローイングや「studio KURIKINTON」としてグッズの制作をされるなど幅広い表現方法で作品を作ってらっしゃいますが、今後挑戦したいモノ作りなどはございますか。

まず、studio KURIKINTONの商品の幅を広げたいと思っています。今まではほとんどシルクスクリーンでつくっていたのですが、刺繍を使ったり、布製品以外のものを増やしたりしていきたいです。レトロ印刷で紙雑貨もたくさんつくってみたいです。個人としては版画とドローイングを続けていきたいです。大学を卒業すると版画制作にかなり制限がでてしまいますが、できる範囲でいろいろな技法にチャレンジしたいです。

-のびのび生きるためにたいせつにしていることはありますか。

できるだけ自分を責めないで、自分を認めて愛してあげようとしています。今までそうできていなかった時間が長かったので、まだ模索中です… まずは心と身体の健康を大切に、焦らず穏やかに過ごしたいです。

-最後になりましたが、今後の予定や目標もぜひお聞かせください。

今年の夏頃に京都での展示を予定しています。今後は作品をみていただける機会をたくさん作りたいと思っています。固定観念にとらわれずに色々なことに挑戦しながら、楽しく元気に制作を続けていきたいです。


プロフィール

カンノミクニ(菅野みくに)

1998年生まれ、福島県出身、京都府在住。
この春、京都精華大学 芸術学部 造形学科 版画専攻を卒業。
版画を刷ったり、ドローイングをしたり、イラストを描いたり、デザインをしたりする。
版画を学ぶ傍ら、2017年からstudio KURIKINTONとしての活動を開始。
主にシルクスクリーンプリントを用いて、ゆるいものを生み出している。

【instagram】 カンノミクニ(instagram) / studio KURIKINTON