シルクスクリーン小型製版機「handerude」を使おう!【handerudeフィルムの特徴】
JAMのオリジナルシルクスクリーン小型製版機「handerude」が2023年夏、登場!
handerudeのシルクスクリーン製版方法は一般的なレシートプリンターと同じ、感熱ラインドット式です。製版したいデザイン部分にのみ、フィルムに熱を与えることで、フィルムのコーティングを溶かし、孔(あな)を開けます。
handerudeのフィルムは専用フィルムです。フィルムはロール状になっており、必要な長さでカットする仕様です。その特徴を見ていきましょう!
handerudeフィルム(80メッシュ・120メッシュ)
■長さ:5m, 12m
■製版枚数の目安
5m XSサイズ→約22枚 Sサイズ→約15枚 Mサイズ→約10枚
12m XSサイズ→約54枚 Sサイズ→約36枚 Mサイズ→約25枚
■印刷耐久枚数:30枚程度
1.handerudeフィルム(80メッシュ)は通常インクや特殊インクに使える!
handerudeフィルムはhanderude専用に開発されたシルクスクリーン製版フィルムです。handerudeフィルム(80メッシュ)を使用するとSURIMACCAの通常インクや特殊インクに使うことができます。
これまでのデジタルシルクスクリーン製版はコーティングの溶けたカスが付着している状態のため、ホワイトなどの粘度が高いインクやラメインクなどの粒子が大きいインクではクリーナー処理が必要でした。
handerudeフィルムは製版時にコーティングの溶けたカスを可能な限りなくしているため、クリーナー処理の必要がありません。
製版フィルムサンプル
【handerudeフィルム】
製版時のコーティングカスも処理しているので、通常インクの他に特殊インクが使える!
【通常のデジタル製版フィルム】
製版時のコーティングカスが残っている状態。通常インク使用時は問題ありませんが、特殊インク使用時にはクリーナー処理が必要です。
シルクスクリーン製版の仕組み
デジタルスクリーン製版は紗(メッシュ)とコーティングの2層の構造でできており、データの黒い部分だけコーティングが溶け、孔があきます。通常版はコーティングのとけたカスが付着している状態です。特殊インクを使用する際は、このカスを除去するクリーナーをかける必要があります。handerudeフィルムで製版するとカスがほとんどない状態になります。
※デザインや使用環境により、コーティングカスが残る場合があります。試し刷りをし、発色をお確かめください。発色が悪い場合は再製版の必要があります。
2.handerudeフィルム(120メッシュ)は通常インクや細かめの図案に最適!
handerudeフィルム(120メッシュ)は通常インク専用。細い線のイラストなど、精度を求める際に使用します。ただし線の太さは1pt以上必要です。特殊インクは乾燥がはやかったり、ラメが入っているなど、目が粗い80メッシュの方が発色しやすくなります。
120メッシュと80メッシュの印刷サンプル
【左:handerude 120メッシュ】・【右handerude 80メッシュ】
シーチング生地に印刷。もやもやっとしている線は0.5ptです、120メッシュは途切れながらも線の存在がわかります。80メッシュは表現できていません。
はっきりした絵柄の部分はあまり違いはありません。
【左:handerude 120メッシュ】・【右handerude 80メッシュ】
紙に印刷。紙は布のようにインクを吸収しないため、エッジが表現されやすいです。2ptの線など、120メッシュの方がギザギザが少なく表現できています。
handerudeフィルム(80メッシュ)で印刷してみました!印刷サンプル
2.handerudeフィルムの再現性
handerudeの解像度は203dpi。一般的なレシートと同じ解像度です。Tシャツやトードバッグなど、布生地に問題なく使用できます。
handerudeで印刷してみました!
布と紙の比較
印刷サンプルは約横80mm×高さ100mmの図案です。布は繊維の織りが粗いため、拡大しても粗が目立ちません。紙に印刷するとフィルムの粗さが表現されます。
3.handerudeフィルムの使用方法
スキージーの角が当たるところや、印刷する素材の出っ張るところなどは穴が空きやすいので、印刷前にhanderudeフィルムにマスキングテープなどを貼ることが長く使用するポイントです。フィルムの交換目安は30枚程度のため、印刷枚数が多い場合は再製版がおすすめです。
フィルムを補強しよう!
※フィルムの裏からマスキングテープを貼る場合、マスキングテープをはがす際にフィルムのコーティングが剥がれる可能性があります。可能な限りゆっくりと力をかけずにはがしてください。
※刷り方や刷る素材などによって版の耐久度は変わるので、状況に合わせて印刷環境を整えることが重要です。