おかげさまでこの度、JAMは15周年を迎えました

そこで、15年分のお声をお聞きしてみたい!と、JAM創設時から続く看板印刷サービス【レトロ印刷】を利用した時や、その印刷物を見た時に感じたことなどの川柳を募集いたしましたところ、驚くほどのご応募をいただきました。
ありがとうございました!!!

どれもこれもほんとうにすばらしかったのですが、その中から入賞作品が決定されましたので、そちらを大発表させていただきたいと思います◎
紙で読んでみたい方は、裏面一面を大発表がジャックしておりますレトロ新聞9月号でご覧いただけます。

印刷と遊ぶ。賞

ののじ さん

【著者説明】
作った便箋を使うときに、筆記しながらこすれた手の側面がインク色になって、そういえば小学校の頃お絵かきやノート書くのに手が鉛筆で真っ黒になったなあと懐かしく思い出しました。

【選評】
レトロ印刷の色移りする特性から手が鉛筆で黒くなるというノスタルジーを感じつつ、蛍光ピンクを「蛍ピ」と略すギャル味。句の動機と内容にギャップがあり面白いです。
また「蛍ピ」「またよし」「いろうつり」と韻が踏まれておりリズミカルで心地の良い句だとおもいました。

こむぎこたまご さん

【著者説明】
同じデータでもインクや紙を変えると印象ががらりと変わるので、同デザインで何度も楽しめるなぁという気持ちを詠みました。

【選評】
インクや紙を変えての増刷注文はどう印象が変わるのかと、スタッフも仕上がりが楽しみになります。
インクの色で季節を感じたり、この紙の時は〇〇だったな~と、思い出にも彩を添えられているのなら光栄です。
同じ原稿でも、インクや紙の指定を変えるだけで簡単に注文できるのでオススメです!

しめじ さん

【著者説明】
苦労して作った原稿を確実に仕上げたいので、石橋を叩いて渡りたい心情を川柳にしてみました。完成見本を作っていても予想外の仕上がりになることがあるので、スタッフの方から貰える赤ペンはとても参考になります。

【選評】
こちらはレトロ印刷を利用している方、しようと考えている方みな様によんでもらいたい句です。
複数インクの混色はスタッフでも思いのよらない仕上がりになることがあります。
投稿者さまの説明にあったように試し刷りで石橋を叩いて渡ることが理想の仕上がりへの近道になるでしょう。

い~だ さん

【著者説明】
年賀状だけは気合入れて多色刷りに挑戦!と思いつつ…版分けで苦戦するのが毎年の恒例になりつつあります

【選評】
日本で一番印刷を使う年賀状シーズンの苦悩をよく捉えて詠んでいると思います。
年始の挨拶の年賀状ぐらいは~と凝れば凝るほどインクや版分けに悩む。レトロ印刷あるあるとも言える年の瀬の情景が浮かびました。

こけたま さん

【著者説明】
二色刷り版入稿の最も難しい所は、指定した色ではなく、モノクロ、グレーで入稿データを作る所です。でも仕上がりを想像しながら、綺麗に刷ってもらう事を夢見ながら行う版のデータ作りはとても楽しいです。そんな気持ちを詠みました。

【選評】
版分け、とても難しいですよね。そんな原稿作りの難関を「夢見て作る」と表現しているところにグッときました。まさに「印刷で遊ぶ。印刷と遊ぶ。」!
原稿作りでつまづいた時、この句のように楽しむ気持ちも持ってもらえると嬉しいです。 

つべる さん

【著者説明】
初めてレトロ印刷をする際の、どんな出来になるか祈るようなドキドキした気持ちを詠みました。

【選評】
これは私が初めてレトロ印刷を利用したときの気持ちを思い出させる懐かしい句だと感じました。
当時はリソグラフ自体知らなかったので、刷り上がりの想像もつかず期待と不安を抱きながら商品が届くのを待っていたのでとても共感できます。あと単純に「紙(神)頼み」のダジャレが好きです。

沼沢 さん

【著者説明】
最近暑くなってきて、皆早足で歩いている街中で日陰宿り等してたら偶然見かける印刷物がレトロ印刷のかなあと思ったりします。

【選評】
スタッフもレトロ印刷で作られた印刷物を見つけると思わず手に取ってしまいます。
そんなスタッフの気持ちを利用者の方も同じように感じられていることが分かって嬉しくなるのと同時に、 レトロ印刷が日常の中に溶け込んでいる様子が、文化として浸透していっているようで小躍りしたくなる一句です。

山吹二五五 さん

【著者説明】
白インクが思ったより薄くて文字が全然読めなくなってしまった時の後悔

【選評】
必ずしも予想通りにいくとは言えないのもレトロ印刷の特徴。紙とインクの組み合わせによって仕上がりが裏目に出た時の後悔の句。
これを機に試し刷りの大切さが皆さんに伝われば幸いです。

印刷で遊ぶ。賞

みうら さん

【著者説明】
もっと色をのせればよかったーー!と思っても後悔先に立たず!ネクストチャレンジ!

【選評】
ただでさえカスレや色落ちのあるレトロ印刷、面積の大きいベタの100%濃度はリスクがいっぱいです。なのでいつもスタッフとしては沢山脅させていただきます。しかし、高濃度の鮮やかさは魅力的!
慎重さは大事ですが、恐がり過ぎも勿体ないかもです!

menica さん

【著者説明】
いつも結局、入稿フォームを送信するまで色に悩んでいるので。でも、どれにしても絶対かわいくなるのがレトロ印刷の魅力です!

【選評】
無限とも思える、紙とインクの組み合わせの可能性に翻弄されている心情がよく表現された一句ですね。
ちなみにレトロ印刷の35色のインクを、2色で組み合わせるパターンは全部で595通りあります。3色の組合せは6545通り!迷ってしまうのも無理はありません。

ひさよし さん

【著者説明】
本を作ろうとしてあれこれ悩んで、こういうお話であればこのインクとこの紙がいいかな……とあそびかたろぐを開くと、それだけで何かを作った気分になってしまって本が出ない あそびかたろぐコスパ良すぎる

【選評】
何を刷ろうかあそびかたろぐを見ているうちに満足してしまうという事象、あるある~と共感してしまいました!賞品の印刷見本も見て(もっと満足してしまいそうですが)ぜひご注文ください!(笑)

もつみそにこみ さん

【著者説明】
増刷注文で同じインクを選んだつもりだけど、なんだか混色が違うかも… でも意外とこれはこれでアリな組み合わせ!になったときの気持ち。

【選評】
レトロ印刷の仕上りは予想がつきにくい場面が多いですが、ラフに捉えて楽しんでいただけていると感じる一句。
印刷されたインクを見分けるのは難しい場面も多く、同系色のインクでも彩度や温度の異なる複数の選択肢があり、さらに濃度差や混色があったりすると正解を出すのは至難の業です。

レトロ印刷大賞

RM さん

【著者説明】
インクの乗り具合や紙の質感など…。何とも言えないレトロ感は、実際に印刷してみないと絶対に出せない風合い。いつもいい意味で予想を超えてきます。JAMさんには本当に感謝です!。

【選評】
注文から手元に届くまで仕上がりがわからないドキドキ感はレトロ印刷ならではと言えます。その感情にプラスしてシンプルにレトロ印刷への愛を感じて思わずニヤける一句。
これを言われたらレトロ印刷スタッフ冥利に尽きます。

おわりに

受賞作品、いかがだったでしょうか?
一読しておわかりいただけました通り、川柳作品でありながら同時にご意見でご感想。ほんとうに素敵な作品の数々が集まりました◎
ご応募くださった皆さん、ありがとうございました!
印刷の注文にチャレンジするということはなかなか行動力の必要なことです。そんな経験を経たすごいひとたちの実感のこもった川柳や、レトロ印刷に実際に見て触れたひとたちの想いを見事に落とし込んだ川柳は、まだ印刷にチャレンジされたことのないかたや、これまで少しでもレトロ印刷に触れたことのあるかたにも響くものがあったのではないでしょうか!

15年間のご愛顧ありがとうございました!
これからもJAMをよろしくお願いいたします!


レトロ新聞設置場所

\紙で読んでみたい方は、レトロ新聞9月号に掲載中/
JAMの大阪のお店店頭、SURUTOCO店頭、全国の設置店舗さん
9月4日開催の東京コミティアのJAM出展ブースで配布予定です。
レトロ印刷のご注文JAM WEB SHOPでのご注文時に同梱させていただいておりますので、ぜひご利用ください◎
※2022年8月末~9月中配布予定 無くなり次第終了