![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/header.png)
レトロ印刷の版分け、ほんとめんどくさ……大変ですよね。
複雑なデザインだと、スタッフですら「???」となります。
版分けの方法は十人十色で、どんなアプリケーションを使うかによっても
いろんな方法があります。
今回は、こんな方法もできるかも⁉という実験をしたいと思います!
IllustratorとPhotoshopをお持ちの方はぜひ試してみてください。
カラーデータから分版データを作成してみる
Photoshopの「チャンネル分割」を使用した4色分解、
ボタン一つでズバッと分版できて便利ですね。
※過去記事4色分解の内容はコチラ
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/11949438_10153353919062745_4008181323915232455_n-840x709-1-800x675.jpg)
フルカラーの写真やイラストを4版に分版するのには便利ですが、
これを2色や3色の印刷にも活用できないか?と考えました。
単純な図で試してみます!
例えば、青と赤の2色で印刷したい場合、青をC、赤をMと想定します。
Photoshopで図形を描き、C100とM100で塗りつぶします。
これを「チャンネルの分割」すると……
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/pre002.png)
このようにCMYKで分かれるので、
それぞれCを青、Mを赤の版として印刷に使用できるというわけです。
(Y版とK版は空っぽなので消去)
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/pre001cian-800x673.png)
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/pre001mzenta-800x673.png)
これを応用してみましょう。
Photoshopで初めから作成してもいいのですが、
ベクターデータでサクサク作りたいので、初めはIllustratorで作成して・・・
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/イラレでつくる.png)
チャンネルのカラーとインクの色を似たものにしておけば
画面上である程度仕上りが予想できます。
今回はスカイ・蛍光ピンク・黄をセレクト。
似た色でなくても、CMYKをどのインクで印刷するか決めて、
使う混色の数値をスウォッチに登録しておけば便利。
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/つかういろ.png)
そしてこのベクターデータを、まるっと全選択してPhotoshopにバーン(コピペ)!
そしてチャンネルタブから「チャンネルの分割」!(CMYKでね)
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/001.png)
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/002-1.png)
すると……
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/003.png)
成功です!狙った通りの分版ができています!
C、M、Y、をそれぞれのインクで印刷すると・・・
同じデータでインクの組み合わせを変えて刷ってみました。
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/ぐらで-800x480.png)
CとMだけで作ったグラデーションのパスデータも、
同様にバーンしてみます。
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/名称未設定-1_シアン-800x769.png)
![](https://jam-p.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/名称未設定-1_マゼンタ-800x769.png)
グラデーションも分版してくれました!Photoshopえらい!
Illustratorの方が作りやすいけど、パスデータをちまちま分版して
グレスケ化して……って作業が苦手な私には
簡単&一瞬で分版できて非常に気持ちいいです(笑)
イラレで作って、フォトショにバーン!
コツは 「最初に作る混色を決める」 !
ぜひやってみてくださいね~
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