シルクスクリーンでインクをのせて刷る道具は、
基本的には「スキージー」というウレタンゴムでできたものを使用します。

今回はお家にありそうないろんなものでスキージーの代用ができないか、挑戦してみました!

今回用意したものがこちら

簡単に用意できそうなものを集めてみました。
今回は全て黒のインクで、画用紙程度の厚さの紙にプリントしていきます。

それぞれの仕上がりを①刷りやすさ、②インクの載り方、③オススメ度で評価していきたいと思います!
まずは基本のスキージーを使用した仕上りを見てみましょう。

スキージー

①刷りやすさ   ★★★★★

②インクの載り方 ★★★★★

③オススメ度   ★★★★★

やはりスキージーはシルクスクリーン専用の道具なだけあって、刷りやすさ、インクの載り方、オススメ度全て満点です!

ロール芯

続いてはロール芯です。芯の側面を使ってプリントしていきます。

①刷りやすさ   ★★★☆☆

②インクの載り方 ★★★★☆

③オススメ度   ★★★★☆

スキージ―と比べて持ち手が狭いため、刷りやすさは劣りますが、インクの載りはまあまあです。
芯のでこぼこのせいか、少しムラのある仕上がりになってしまいました…。

刷毛

次に刷毛です。刷毛は絵柄よりも幅が狭いため、2回に分けてプリントしていきます。

①刷りやすさ   ★★★☆☆

②インクの載り方 ★☆☆☆☆

③オススメ度   ★★☆☆☆

刷毛は持ち手があるので刷りやすさはそこそこですが、インクが載りすぎてムラになったり、滲んだりしてしまうので、あまりオススメできません。

スポンジ

次に登場するのがスポンジです。
こちらはステンシルのように上からポンポンとインクをのせてプリントしていきます。

①刷りやすさ   ★★★★☆

②インクの載り方 ★★★★☆

③オススメ度   ★★★★★

スポンジのテクスチャーがでて、今までとは違った味のある仕上がりになりました。プリントするデザインによっては、このテクスチャーを活かしてプリントするのもおもしろそうですね!しかし、細い線などはインクが通りにくいので、お気をつけください~!

カード

次にカードです。少し厚めのプラスチック製のものを使用します。一度に刷れる範囲が狭いので、こちらも2回に分けてプリントしました。

①刷りやすさ   ★★★★☆

②インクの載り方 ★★★★★

③オススメ度   ★★★★☆

こちらはスキージーと似た仕上りで、インクの載りはキレイに仕上がりました!2回に分けてプリントしたため、2回目に刷ったあとが色ムラの原因になるので、小さな図案を刷る際にオススメです。

木片

続きまして、木片です。図案の幅と同じくらいのものを選ぶと1回で刷れるので良いかと思います!

①刷りやすさ   ★★★☆☆

②インクの載り方 ★★★☆☆

③オススメ度   ★★☆☆☆

刷りやすさ、インクの載りはそれなりですが、木のスジがインクの仕上りに出てきてしまいました。
また、角のとがった木で刷ってしまうと、繊細な版が破れたり、穴があいてしまう恐れがあるので注意が必要です。木片の刷る角は、ヤスリなどで凸凹をとっておくのがオススメです。

素手

次は何も用意するものはありません。みなさんの手です!勇気がいりますが、さっそくやってみましょう!

①刷りやすさ   ★☆☆☆☆

②インクの載り方 ★☆☆☆☆

③オススメ度   ★☆☆☆☆

なんと全て★1つです…。刷りにくい、インクは載りすぎる、手は汚れるの3拍子です。道具がなにも見当たらない時の、最後の手段にとっておきましょう。

霧吹き

最後に、おまけでこんなものを使ってみました。インクは固さがあるため、霧吹きにインクが通るよう、かなり水で薄めたものを使用してみました。こちらはインクが飛び散る恐れがあるので、水場でのチャレンジです。
机などに固定できないため、版の裏側に直接マスキングテープで紙を貼ってスタンバイしました。

①刷りやすさ   ★☆☆☆☆

②インクの載り方 ☆☆☆☆☆

③オススメ度   ☆☆☆☆☆

亡霊のような女の子が出てきました…。インクを薄めたせいで、良く言えば水墨画のような仕上がりになりました!噴射回数にもよりますが、回数が少ないとインクが通らず、多すぎると滲みがひどくなります。

まとめ

・スキージーの代わりになる道具はプラスチック製カードがおすすめ。
・スポンジのテクスチャーを活かしておもしろい仕上がりになる!
・でこぼこした道具を使用すると、仕上りにインクのムラが出来てしまう。
・一番使いやすく、キレイに仕上がるのはスキージーである。

他にもいろんなものを使って、シルクスクリーンで遊んでみてくださいね~!

今回実験で使ったもの

SURIMACCAインク(ブラック)
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SURIMACCAセット
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SURIMACCAは、シルクスクリーンの製版サービスやオリジナルキットの開発のほか、シルクスクリーンの作業場を全国に拡げるプロジェクトを行っています。『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。

SURIMACCA
https://surimacca.com/
06-6485-7350(10:00~19:00)