JAMLABでも何度かお伝えしているように、シルクスクリーンはイラストだけでなく、写真も印刷できちゃいます。

絵が苦手!という方でもチャレンジしやすく、インクジェット印刷よりも味が出てかわいいしあがりになるのでオススメですよ!

ワークスペースのお客様でも時々「写真プリントしたいです!」という問い合わせもあるので、今日は写真プリントの注意点をお伝えします。
特に人物写真をプリントしたい!という方は要チェックですよ~!

データを用意する

ひとまず、データを用意しましょう。
写真をプリントする場合は、基本的にはモノクロに変換すればOKです。
最近はスマホの初期機能で変換できるので楽ちんです。

今回はこちらの有名な写真を拝借。
もともとモノクロ写真なので、そのままいきますよ~

こだわる場合はそこからPhotoshopなどで調整しましょう。

※こちらの版をポジ版とします。

印刷してみると…

写真のように濃淡のある図案を製版する場合、製版機が自動で網点(ドット)に変換し、濃淡を再現します。

今回は白いポストカードサイズの紙にプリントしました。
自動変換の結果、こんな感じの網点具合になります。ドットのひとつひとつがはっきり見えるけれど、粗いとまではいかず、レトロさがぐっと出て可愛くて好きです。

アインシュタインの髪の毛やしわの細かい濃淡もしっかり再現されています。

白い紙×ポジ版、ここまでは問題なし!

では、これと同じ版をつかって、黒い紙にプリントしてみましょう。

黒い紙にプリントしてみると…

どひゃ~。
写真のネガのような仕上がりに!!ちょっとホラーです…。

同じ版をつかってプリントすると、素材の色によって仕上がりのイメージがガラッと変わってしまうのです…!

もし、同じ写真を白い素材、黒い素材どちらにもプリントしたい場合は、それぞれに適した版を作る必要があります。

反転したデータを用意する

先ほどのような事態を防ぐため、黒い素材にプリントする用の写真データをつくりましょう!

やり方は簡単!さきほどの写真データの色を反転するだけです。

反転するとこんなかんじ。データの時点でネガのようにしておくとOKです。
(Photoshopだと、モード→色調補正→階調の反転でできます。)

※こちらはネガ版とします。

改めて黒い紙にプリントしてみる

では、色を反転させたネガ版で、黒い紙にプリントしてみましょう。

おお!怖くない!
もともとの写真のイメージを損なわずプリントされました。

黒やネイビーのように素材の色が濃い場合はネガ版をご用意ください。

このように写真をプリントする場合は、素材の色によって版の使い分けが必要!ということを覚えておいてくださいね。

おまけ

ポジ版をつかって黒い素材にプリントしても怖くならない方法!もついでにご紹介しておきます。

とっても簡単!
先に写真と同じサイズの白いボックスを先にプリントするだけ~。

先ほどとは印象が変わりますね!

白インクの上から黒インクをプリントするので、黒が強めに出る印象です。
あとはちょっと網点がつぶれやすいのと、ボックスと写真をピッタリ合わせてプリントするのはちょっと難易度高めです。ずれると下の白が線のように出てきてしまうので要注意!

以上!写真をプリントする際の注意点でした。
参考になれば幸いです!

SURIMACCAは、シルクスクリーンの製版サービスやオリジナルキットの開発のほか、シルクスクリーンの作業場を全国に拡げるプロジェクトを行っています。『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。

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