枠のデザインにご注意!
四辺を囲む「枠」のデザインをJAMに入稿した時、「ズレて片寄ったような仕上がりになります!」と連絡がきた方、けっこういらっしゃるのではないでしょうか。
レトロ印刷の特徴に「ズレ」があります。和紙のような薄く柔らかい版を使用しているため、垂直・平行が正確ではなく、また、刷っているうちに版自体が伸びてしまい、予測できないランダムな「ズレ」が生じてしまうんです。
さらに、ズレのあるトンボを目視で確認しながら切るため、JAMでは断裁もすべて手作業です。なので、トンボの位置で正確に切ることが、とても困難なんです・・・。(もちろん重々注意して作業していますよ!)枠があったり、四辺に均等な余白のあるデザインだと、ちょっとの「ズレ」でもとっても目立ちます。
こちらは3mmの余白のある枠デザイン。JAMの印刷は2~3mmずれることもあるので、最悪枠自体が切れてなくなってしまうことも・・・
ストライプや市松模様など、均一な柄もズレがわかりやすいかも。
それでも枠のデザインにしたい!というときは、四辺の余白を多めにとると、比較的ズレが目立ちません。
四辺の余白を3mmから5mmにしてみました。
ぺら紙印刷でも同様に、枠のデザインはズレがわかりやすくなります。
フチあり規格はデフォルトで5mm幅の余白が四辺につきますので、印字面全面にベタなどを敷くデザインは、白い枠デザインのようになります。この枠も、完璧に均一な幅にはなりません。
この場合も、余白をちょっと太めにデザインするといいですね。緻密なデザインが苦手なレトロ印刷ですが、ちょっとの工夫でズレも目立ちにくくなるので、参考にしてみてくださいね。
レトロ印刷は、リソグラフ(デジタル孔版印刷機)での印刷を専門とする印刷所です。『印刷のタネ』ではレトロ印刷の入稿のコツや使い方を、『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。
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