
こんにちは!皆さんJAMのお店で体験できる電解マーキングについてご存じでしょうか?電解マーキングとは、金属にプリントできる機械でインクを使わずに電気の力を使って印刷していきます。電解液という液体を使って絵柄の部分を腐食させることで、その部分が黒くプリントされる仕組みです◎
今回はこの電解マーキングを使ってよりスペシャルな写真プリントに挑戦してみたいと思います!
まずは写真を選ぼう!
シルクスクリーンや電解マーキングなど、孔版印刷で版を使ってプリントする場合、写真選びも重要です。写真など、K100%ではなくグレー部分があるものをプリントする場合の濃淡はドットの密度で再現されます。そのためできるだけ白黒はっきりとした、コントラストの強いものを選ぶと綺麗にプリントできます◎
今回は可愛いワンちゃんをチョイスしてみました。
写真を補正しよう
JAMのお店にはお客様専用のパソコンがあるので、そこで写真補正の作業をしていただきます。分からないことがあればすぐにスタッフに相談できるので、安心して作業できますよ◎
写真の補正方法についてはこちらの記事をチェック!→写真の補正方法
補正、サイズ調整した画像がこちらです!

製版する
写真の補正ができたらお店の人にデータを渡して製版してもらいましょう。スリマッカで使用するシルクスクリーン用の版の場合は「70メッシュ」と「120メッシュ」ですが、電解マーキングではそれよりも目が細かい「200メッシュ」を使います。
プリント前の準備

こちらが電解マーキングの機械です◎
プレートの上に素材を置き、それをハンドマーカーでなぞっていくことで電気が通り金属が腐食してプリントされる仕組みです。
まずは、機械の電源を入れる前に準備をしていきます。
(1)版を切りとる
版は製版したままのサイズだと印刷する際に邪魔になってしまうので、素材よりも大きめに余白を残してはさみで切っておきます。
(2)クリーナー液で拭き取る
素材の印刷面をクリーナー液を染み込ませたペーパーで拭き取ります。
油などの汚れがついているとうまくプリントできないことがあるので、きれいに拭き取っておきましょう。
(3)素材を置く

電源はOFFのまま、手前のプレートの上に印刷する素材を置きます。ここに置かないと電気が通らず印刷ができないので注意!
(4)電解液を染み込ませる
そして、ハンドマーカーに電解液を浸しておきます。
(5)電解液を下塗りする

素材の上に版を密着させるため、まずは素材の刷りたい部分をハンドマーカーでなぞって電解液を下塗りします。ここも電源はOFFのまま!
※印刷部分以外に液体がつかないように注意してください~!
(5)版を置いてマスキングテープで固定する
そこにツルツル面を下に版を置きます。
今回は曲面へのプリントのため、版が動かないようにしっかりマスキングテープで固定しておきます。これで準備OKです!
プリントする!
いよいよ電源をONにして印刷していきます。
版を手で押さえながらハンドマーカーでなぞります。ハンドマーカーは角ではなく底の平らな面をつかってなぞっていきましょう。
印刷ができたら電源をOFFにします。
最後に電解液をしっかりふき取り、もう一度クリーナー液で拭き取って完成です。

コップなどの曲面かつツルっとした光沢のある曲面に写真をプリントすると、どうしてもまわりの映り込みが目立ち、あまりはっきりとした写真は表現できませんでした。
ついでに曲面の素材ではなく平面の素材にもプリントしてみました。

先ほどのコップよりもよりきれいな写真がプリントできました。
曲面の素材に対して平面の素材は映り込みが少なく、より写真の鮮明さが表現できました◎
また、JAMのお店で購入できるステンレスタンブラーは曲面ではありますが、マットな質感なので映り込みが少なくコップよりきれいにプリントできます◎ちなみにこちらはJAM創業者のSuri-Gです!

まとめ
・写真選びはコントラストの強いものがおすすめ◎
・電解マーキングで写真をプリントするときは曲面の素材よりも平面の素材のほうが映り込みが少ないので、きれいな写真を表現できる
・曲面に写真をプリントするときはツルっとした光沢のある素材よりも、映り込みの少ないマットな素材にプリントするのがおすすめ◎
注意点
・プリント後の作品はたわしなどで金属が傷ついたり擦れてしまうと印刷部分も削れてしまうので、スポンジなどで優しく洗ってください。
・ステンレス素材でも表面にコーティングがしてあるものは電気が通りにくく、プリントできない場合があります。たくさん刷る場合は一度ためしておきましょう。
・電解マーキング用の版は200メッシュで、シルクスクリーン用の70、120メッシュは使えないので注意です。

JAMのお店ではステンレス製のさまざまな素材を置いているので、その場で選んですぐにプリントできます。写真だけでなく、手描きでもOKなのでお子様と一緒に作ってみるのもおすすめですよ◎
お店に置いている電解素材のテンプレートはこちら
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SURIMACCAは、シルクスクリーンの製版サービスやオリジナルキットの開発のほか、シルクスクリーンの作業場を全国に拡げるプロジェクトを行っています。『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。
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