SURIMACCA+(スリマッカプラス)とは
SURIMACCA+とは、シルクスクリーンのおもしろさを拡げていくため、スリマッカが使える印刷の遊び場を全国につくるプロジェクトです。アイデアを形にしたり自分の手で作る楽しさを、さまざまな地域に広めていきたい!そんな想いからはじまりました。今では全国各地にスリマッカで遊べるお店があります。
そして今回、2023年12月から新しくSURIMACCA+のお店として兵庫県淡路市にオープンしたei-toさんをご紹介します!
ei-to
ei-toさんの自己紹介をお願いします
大阪・博労町にある服飾資材の会社が、淡路島の閉校になった小学校を取得し、これからのファッションや暮らしのあり方を提案する複合施設にリノベーションしました。それがei-toです。
ショップ、工房、ギャラリー、カフェを1階に、博物館や、みんなの図書館、フォトスタジオを上階に作りました。
ショップでは、「割烹着とファッションの融合型ブランドのkapoc」「裁断ゴミ0プロダクトのワークウェアやバッグ」「完全受注生産の新潟産のボーダーシャツ」「淡路島で作られる藍染の服」「フレンチヴィンテージリネンを使った創作カゴバッグ」など、古き良きもの・日本が誇れる技術を現在に生かした「良いものを永く着る服」たちが並びます。
これを提唱する傍らで、「プリントファクトリー」としてSURIMACCA+を始めました。
お店のある街、エリアの雰囲気や、暮らし、過ごし方の魅力を教えてください
淡路島の西海岸は、近年開発が進み、おしゃれな飲食店やホテルなどが増えています。その喧騒から少し離れた静かな漁港町「江井」に私たちの建物があります。
この江井という漁港町は、もう一つ「日本一の線香作りの町」でもあり、お香の香りが町に漂います。
静かな海水浴場もあり、ei-toはこの海の目の前に建っていて、学校の屋上からの景色は絶景を極めます。
小学校の建物をリニューアルされたそうですが、建物のお気に入りポイントはありますか?
元々人口の少ない地域なので、一学年一クラスの小さな小学校でした。その程よいサイズ感が私たちには心地よいと感じます。公共の施設は建造物としても頑丈にできていて、壁床天井を剥がすだけでもクールで開放的なコンクリートの空間ができ、商品や作品たちがよく映えます。海からの風は冬は厳しい寒さですが、夏になれば心地よいものになります。
ei-toさんではどのような活動をされていますか?
日本にまだまだある技術を、私たち独自の目線で形にし、紹介しています。例えば「服を作る工程で出てしまう裁断ゴミをもう一度糸に変え服を作る」「廃棄衣料から紙を作り、ペーパーアートフラワーを作る」「廃棄セーターからもう一度ウールの服を作る」「海洋プラスチックゴミのアートランプ、廃材でできた動物アート」などです。
ファッションを学ぶ学生がここの工房でアップサイクルの服を作り、販売するプロジェクトや、地元のアーティストさんの作品を展示するギャラリーの運営も行います。
江井の線香メーカーと組んで、新たな香りブランドを立ち上げるなどの地元産業の活性化にも着手します。
スリマッカプラスとしてお店を始めようとしたきっかけを教えてください
ファッションを最も身近に感じられるアイテムの一つであるプリントTシャツをオリジナルで作ることは、簡単に服を捨てない時代に戻す一歩なのではないかと考え導入しました。
子どもから大人まで、遊び感覚、図工感覚で、ファッションを楽しんでほしいと思います。また、古着や着なくなった服を持ち込んでプリントを加え新たなものを生み出すなどの試みもこれがあれば可能になります。
ei-toさんのお店のロゴはどのような意味が込められているのでしょうか?
ei-toは「江井と」の意味です。江井の素晴らしい環境と、江井の文化や産業と、江井の人々と、一緒になって共に進みたいと思いこの名前をつけました。
マークのデザインは、アルファベットの「e」「i」「t」「o」、循環を表す矢印が、笑顔の形になっていて、出来上がってみると「碇:イカリ」にも見えてこの港町にピッタリでした。
お店オープン後お客様の反応はいかがですか?
過疎化が進むこの町に賑わいが戻ってよかったと喜ぶ江井の町の人々やこの小学校の卒業生、淡路島にファッションを提案する場所がなかったから嬉しいと言ってくれる地元淡路島の人たち。こういう人たちに支えられて動き始めました。これからもっと島の外の人たちも喜ぶ企画をたくさん企てていきたいと思います。
お店の一押しポイントやei-toさんででできることを教えてください
各々の商品がどれもクオリティの高いものが多いので、永く愛してもらえるものばかりです。これからもっとたくさんいいものを提供していきたいです。工房にある刺繍機、レーザー彫刻機、転写プリント機、藍染工房などをもっと駆使して、お客様にサービスを考えていきます。
併設されている珈琲店は、大阪で25年以上も歴史のある老舗で、本格的なトップクオリティのコーヒーが味わえます。
毎月校庭ではオーガニックマーケットも開催されています。(2024年は2、3、4、5月)
シルクスクリーンの良いところ.スリマッカの良いところってどんなところだと思いますか?
手軽さ、扱いやすさと、高いクリエイティビティにも対応できる面白さ。子どもさんにとっては、枠をブロック遊びのように組み立てるところから楽しめるところです。
子どもから大人まで楽しめるところが最も支持されるポイントだと思います。
ワークショップやイベントのご予定はありますか?
今は、このプリント工房があることをもっと広げていきたいので、興味のある人にどんどん勧めて行っています。
ある程度ファンがついた段階からワークショップイベントなど組みたいと思います。
ei-toとしては、完全受注生産のボーダーシャツのオーダー会を4月5日~開催します。今後は、独自のマーケットイベントやファッションショーを企画していきます。
今後どのようなお店にしていきたいですか?チャレンジしたいことなどをぜひ教えてください!
アーティスティックなシルクスクリーンのインスタレーションイベントとか、
ライブ感のある即興プリントTシャツ作りや販売会など、アートの方面にもう少し活躍させたいと思います。