7月10日から7月18日まで開催中の『だるまさんが笑った 小西鸞土「判子アート+LOVE」展』。コロナ禍において少しでもほっこりとした気持ちになって頂けたらという願いから企画された本展には、判子やハートをモチーフとした力強くポジティブな作品やグッズが多数並びます。活動やJAMとの出会いについて、お話を伺いました。

-自己紹介と普段の活動を教えてください。

東京の美術学校に行き、卒業後も東京暮らし。14年近くいました。その間、色んな職に就く。父親の病気が切っ掛けで帰阪。40歳から公立学校の美術教師。現在は、非常勤勤めです。退職後に、東大阪市石切神社参道商店街で、2017年に「ハピコ判子美術館」開設〜現在に至る。

-「ハピコ判子美術館」の名前の由来は何ですか?

「ハピコ」は、私の名字がコニシですので、「ハッピーコニシ」から取りました。

-判子に着目されたきっかけは何ですか?

職場で毎年多くの若者たちと出会い、たくさんの名字に出会うところから、人名に興味を持ち、それから判子となったようです。

-ひときわ目を引く大きなオブジェは鳥居がモチーフですか?作品のコンセプトを教えてください。

インスタレーション「COVID-19と鳥居」(H 3m × W 1.6m)について:
世界規模の新型コロナウイルス禍の渦中にあって、命懸けでウイルスと闘って頂いている医療従事者および関連する仕事をされている方々。またワクチン開発などに従事されている方々。またワクチンその物。その他ウイルスと闘う全ての人や物にささやかな感謝のエールの作品です。
白と黒の球体オブジェは、変異する新型コロナウイルスを表す。朱赤と白のフレームは神社鳥居。鳥居は、凡ゆる穢れを取り除き寄せ付けない結界である。ウイルスの上のだるまさんは、禅宗開祖の達磨大師であるが、コロナウイルスと闘う全ての人や物を表している。「希望の光」である。床のツノ付き金床は重力を表す。今般のコロナ禍で、甚大な被害を受けておられる多くの方々へのささやかな応援歌でもあります。だるまさんの笑顔のように、人々に一日も早く笑顔が戻ります事を願いつつ。

-以前からレトロ印刷をご利用いただいており、本展でもツヤプリを用いられた作品を展示されていますが、JAMとの出会いは何ですか?

かなり前になりますが、港南造形高校の先生と生徒たちがJAMさんに見学、お邪魔したそうです(私は、以前勤務していました)。そこからの情報です。
私が初めてお邪魔して、やはりツヤプリ印刷との出会いが大きかったです。JAMさんにお邪魔していなかったら、はたしてハピコをやっていたかどうか。

-展示の紹介文に「少しでもほっこりとした気持ちの時間を持って頂けたらとの願いを込めて」とありましたが、小西さん自身ほっこりした気持ちになる瞬間はどんなときですか?

私の作品で、少しでも穏やかな温かい気持ちになっていただける時でしょうか。

-最後になりましたが、今後の予定や目標もぜひお聞かせください。

東アジア漢字文化圏(日中韓)の、特に政治関係が上手くいっていません。同じルーツを持つ国々です。文化、アートの力で国民レベルの交流がもっと進んでいければいいなと思ってはいますが。何か新しい取り組みを模索中です。まずはやはりコロナ終息だと思います。
街角アート、商店街アートの推進、また判子アート作品とグッズを中心にチャレンジしていこうと考えています。


小西鸞土

1951年 大阪生まれ東京の美術大学卒業後、多くの職に就く。
四十歳過ぎた頃から、現代アート系コンペを中心に活動する。
2017年にハピコ判子美術館を開設。このあたりから街角アート、商店街アートにシフトチェンジする。
同じ東大阪市の近畿大学文芸学部の教授や学生諸君と、商店街活性化コラボイベントを年二回実施。
2020年 東京浅草画廊Gei藝で二回目判子アート展。2021年 レトロ印刷JAMで三回目の判子アート展。

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