レトロ印刷では、印刷後のオプション加工をいろいろご用意しています。
折ったり角を丸くしたり、印刷物をより便利に、より個性的に仕上げることができるので、用途に応じてぜひご利用ください!
その中でも今回は「追加断裁」について詳しくご紹介します。
追加断裁とは
指定の規格サイズで仕上げた後、さらに断裁を加えるのが「追加断裁」です。
同じ紙・同じインク・同じサイズで複数件注文する際に使っていただくと
バラバラで注文するよりも割安にご注文いただけます。
追加断裁は、半裁・三等分・五等分・十等分など
全て同じサイズへの等分断裁のみ可能です。
大小違うサイズ仕上げや、トンボでの切り出しはできません。
追加断裁の注文例
では具体的なご利用イメージとして、3種類の一筆箋を作ってみましょう。
例えばヨコ180mm×タテ80mmの細長い一筆箋を作る場合、不定形サイズですので
注文規格はペラ紙印刷の「裁ち落としJ5」規格に該当します。
3種類作る場合、用紙・インク・サイズがそれぞれ異なれば
バラバラで3件分ご注文いただくことになりますが
もしすべて共通でデザインが違うだけ、という場合、3つのデザインをつなげて
ヨコ180mm×タテ240mmの「裁ち落としJ3」規格1件分としてご注文の上、
オプション加工の「追加断裁」で三等分(ヨコ180mm×タテ80mm仕上げ)すると
印刷1件のご注文でまとめて3種類作ることができます。
オプション加工の料金等詳細は、「レトロ印刷のこと」からチェックできます。
なお追加断裁につきましては、追加納期は必要ありません。
※ただし大量枚数のご注文時は要相談
※最小ロット以下枚数のご注文は、印刷・追加断裁料金とも最小ロットと同額になります。
追加断裁の注文方法
追加断裁を利用する場合の注文方法をご紹介します。
まず、注文する際は追加断裁前の大きなサイズを仕上がりサイズとし、
そのサイズがどの規格に該当するかで注文サイズが決まります。
(例:三等分で180mm×80mmにする場合は、断裁前の180×240mmが該当する「裁ち落としJ3」規格から注文)
注文枚数の選択欄も、追加断裁前の枚数を選びます。
(例:三等分で600枚仕上げの場合、断裁前の200枚を選択)
追加断裁の注文方法は、各印刷規格の注文フォーム真ん中辺りの
「◆ オプション加工 ◆」内にある「追加断裁」の
「希望する」欄にチェックを入れます。
さらに一番下の備考欄に追加断裁後のサイズと断裁後の小数を記入してください。
(例:長辺を三等分に追加断裁、180mm×80mm・600枚仕上げ)
また入稿データはレイアウトのどの位置で切るか分かるよう、断裁位置をガイドラインで指示するか別途加工指示データを一緒に入稿してください。
(印刷データに実線だと線も印刷されてしまうので注意!)
なお、CLIP STUDIOにはガイドラインの機能がありませんので
印刷用原稿と別に、断裁位置がわかる見本画像等を併せてお送りください。
紙原稿の場合も、原稿とは別に仕上がり見本などをお付けいただき、断裁位置を書き込んでいただければOKです。
追加断裁時の注意事項
便利な追加断裁ですが、レトロ印刷ならではの注意事項があります。
よくあるエラー例をご紹介しますので、ご利用の際は十分ご確認ください。
1. 断裁位置に近いデザインは注意
レトロ印刷は印刷手法上、印刷位置が安定しないため版ズレが生じます。
断裁位置に近いデザインは、印刷ズレにより切れてしまったり、
となりにはみ出たりする可能性があります。
切れては困るデザインは、追加断裁位置より3mm以上離してください。
(参照:【タネ】断裁の安全圏とは)
2. 断裁位置はズレます
レトロ印刷はインクを紙に染み込ませて印刷をするため、
デザインによっては紙が縮んだり波打ったりと変形する場合があります。
また、印刷用ではない特殊な用紙も扱っているため、
断裁時に刃がまっすぐ入らずナナメに切れてしまう場合もあります。
さらに印刷位置もランダムにずれるため、指定の位置で断裁してもズレた仕上がりとなってしまう可能性があります。
1種類ずつトンボで断裁するのと比べて、追加断裁はズレが目立つ可能性があるため、枠のあるデザインなど均等な仕上りをご希望の場合はご注意ください。
3. 断裁サイズは最小55×30mmまで
レトロ印刷で可能な最小仕上りサイズは55×30mmまでです。
追加断裁後のサイズも同様ですので、
55×30mmより小さくならないよう指定してください。
また、小さくなるほど断裁の精度は下がりますのでご注意ください。
4. 断裁の指示は0.5mm単位まで
レトロ印刷で使用している断裁機は、最小単位0.5mmまでです。
それよりも小さい単位では断裁できませんのでご注意ください。
例えばB5サイズの長辺257mmを三等分する場合、85.6666666…と割り切れないため、おおよそ85.5mm仕上げでの受付となります。ご理解の上ご注文ください。
5. フチあり印刷はフチの幅を考慮しよう
フチあり印刷は周囲に5mmの余白(印刷不可範囲)が生じます。
追加断裁をする際は、余白を考慮してレイアウトを作成してください。
フチの内側で等分にレイアウトを配置すると、追加断裁した際にフチの幅分の不均等な余白が生じてしまいます。
このようにいろいろ注意事項はありますが、「追加断裁」を上手く利用すると
もっと気軽に手軽にレトロ印刷を活用していただけるかも?
こんな断裁はできるかな?というご質問は、お問い合わせフォームからどうぞ!
レトロ印刷は、リソグラフ(デジタル孔版印刷機)での印刷を専門とする印刷所です。『印刷のタネ』ではレトロ印刷の入稿のコツや使い方を、『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。
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