
インクの組み合わせ、インクの重なり順、ツヤプリ印刷との併用…などある条件によっては起こってしまう「インクの目詰まり」についてレトロ印刷から連絡が来たことがある方、けっこういらっしゃるのではないでしょうか?
高級感の出る「金インク」と、追加料金の発生しない魅力的な発色の「蛍光インク」は、ご希望の重なり順での印刷が難しい場合もありますので、ご注意ください。
蛍光インクの目詰まり
蛍光インクは金インクの次にインク落ちしやすく、他のインクに比べて実は粉っぽい性質があります。図のように片面2色印刷と3色印刷した場合を見てみましょう!

2色印刷では仕上がりに問題がなかったのに、蛍光インクが下に印刷された3色印刷になると、混色部分に「ブツブツ」と印刷されない部分が発生しています⚠

これは、蛍光インクの上に乗せるインクの版の孔に、1日目に刷った蛍光インクが詰まってしまい、上に乗せるインクが上手く出なくなってしまった状態です。
レトロ印刷ではこれを「インクの目詰まり」と呼んでいます。
※注意※
目詰まりが発生するタイミングは
「紙とインクの組み合わせ」や「印刷枚数」により異なります。
蛍光インクの目詰まりが発生する仕様例
※目詰まりリスクをご了承の上で蛍光インクの使用も可能です。
- 片面3色以上の多色刷り:
蛍光インクが一番下になるインクの重なり順の場合 - 蛍光インクの複数使用:
2色までの場合はインクの重なり順により回避可能 - ツヤプリ印刷:
通常印刷にツヤプリ版と混色する(もしくはズレて重なる)蛍光インクがある - 印刷面がつるつるした紙:
ホワイト・色紙・ハトロン紙つるつる面などは発生しやすい
蛍光インクの目詰まり発生率
イエロー > グリーン > レッド・オレンジ・ピンク
※蛍光インクの特性は5色とも同じため「レッド・オレンジ・ピンク」についても、低確率ではありますがインクの目詰まりを起こす可能性があります。
金インクの目詰まり
蛍光インクが粉っぽい性質なのに対し、金インクは細かなラメが混入しています。
そのため、用紙の組み合わせと刷り順には注意が必要です。
「金インクのこと」とあわせて、詳しくは以下の内容をご確認ください。
金インクはどんなに印字面積が少なくても必ず
「インクの重なり順は【1番上】または【上から2番目】」での印刷となります。
加えて、金インクが「インクの重なり順:【1番上】」の場合は注意が必要です。

- 印刷中に細かなラメが上から2番目のインクの版の孔を塞ぎ、目詰まりを起こしやすくなる(下記サンプル抜粋画像参照)
- 通常よりもカスレやすく薄い仕上がりになる可能性が高い
- 上から2番目のインクと用紙の組み合わせによっては目詰まりが起こる場合もある(特に蛍光インクや色紙・ホワイトとの組み合わせは目詰まりが起こりやすい)
※インクの刷り順の仕組みについては「【タネ】刷る順番を指定したい」で詳細をご確認いただけます。
<色数 2/0 印刷のサンプル>



写真のように上から2番目のインク(蛍光ピンク)が目詰まりを起こし、真ん中は薄いベタのはずが文字の部分は抜きデータかのような仕上がりになりました。
ハーフトーンを使用すると(写真右側)少しだけ軽減はされますが、目詰まりは避けられません。このように1番上で印刷する場合、目詰まりを起こす可能性が高いため
金インクは「インクの重なり順:上から2番目」の印刷がおすすめです。
※注意※
金インクの「一番上にのる」よりも「インクが定着しづらい」特性が勝り
金インクが下に見える仕上がりになる場合もあります。
また、粘度が高い「白インク」や白インクが混ざって出来た「パステルカラー(ミント・シトロン・アクア・コーラル)」も低確率ですが目詰まりする可能性があります。
目詰まりを回避・軽減するポイント
※目詰まりリスクご了承の上で、蛍光インクや金インクを使用することも可能です。
● 蛍光インクが上に重なる印刷順にする(上から2番目内)
蛍光色の色味が強い仕上がりになります
※金インクは、インクの重なり順の指定に関わらず
上から2番目内に印刷を行います
● 蛍光インクの濃度をK70%まで下げる
紙とインクの組み合わせによっては
目詰まりする可能性があります。
● インクを蛍光インク以外に変更する
例:「蛍光イエロー」 → 「黄」に変更
※金インク・蛍光グリーン・蛍光イエローの3色を使用時は
刷り順を変えても目詰まりが発生するため。
● 混色を避けたデータを作成する
※版ズレにより目詰まりする可能性があります。
蛍光インクを下に印刷する場合でも、蛍光インクの種類や濃度、印刷枚数などによって目詰まりの発生が低い場合はスタッフの判断のもと進行する場合があります。また、金インク使用でインクの重なり順を1番上に指定された場合でも金インクが問題なく上に乗るような仕様の場合は、上から2番目に変更し進行する場合もございます。予めご了承ください。
※目詰まり了承での進行でも必ず起きるものではなく、注文時の仕様や印刷デザインによっても仕上がりは異なります。
*スタッフへインクの重なり順などの相談のお問い合わせをする際は、お電話のみではお答えしにくく、データや仕様により判断いたしますので「お問い合わせフォーム」よりデータ付きでご相談ください。
(本注文時でもリスクの可能性があるものは一度確認のご連絡をいたします)
レトロ印刷は、リソグラフ(デジタル孔版印刷機)での印刷を専門とする印刷所です。『印刷のタネ』ではレトロ印刷の入稿のコツや使い方を、『JAMLAB』ではリソグラフやシルクスクリーンを使った実験や遊び方を紹介しています。
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